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幻月

Phantom Moon
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彼岸花
その人は、彼岸花に似ている。


彼岸花


彼岸花の花は、それこそこの時期になると場所を選ばずにぶわっと固まって咲いている。
花びらというには細く薄いそれがひっくり返って、雄蕊雌蕊のうんぬんがつぃっと上をむいているのだから、しっかりと見ればそれはやはり美しい花だ。

子供の頃、その花の美しさに数本引き抜いて家に持ち帰ったことがある。
笑顔で親に渡したのだけれども、これは毒がある花なのだから、しっかりと手を洗いなさいといわれてその花は飾られること無くどこかに行ってしまった、きっと捨てられたのだと思う。
案の定もとから弱かった掌は真っ赤になり、その手で菓子を食べたからか腹を下して大変だった。

それから手を伸ばしたことは無い。

いつも歩くたびに眼を奪われる、それでももう大人になった今、触ろうとは思わないのだ。
酷い群生だと、じぃっと見て、終わる。
それはなんだか悲しいことだと思った。
単体で見れば繊細で、群生すると毒々しくなる、酷い光景だといいながらうっとりと見る。
あぁこれは確かに毒だ、確かに確かに、毒だ。


私はなんだかんだで、嫌いになれないのだ。


その人もその人も、繊細でいながらどこか毒を孕んでいた。
手を伸ばせば、用意に手折れるがそれは同時に優しく掌をただれさせる。
綺麗でいるくせに、確かに毒を持っていて、そんな顔でまた手を出さないのかと涼しくたっている、酷い人だと思う。
酷い人だと思う。
それでも私は、嫌いになれないのだ。

手痛い仕打ちを受けた、悲しかった、辛かった、それをどこかでぼぉっと見ていた、自分を。


あの人は彼岸花に似ている。
あとがき

花シリーズ【彼岸花】花言葉は悲しい思い出・思うは貴方

もろ実体験。
アトピーがあるのに引きちぎって帰って大変なことになりました。
今すんでいるところにも群生して咲いています。

彼岸花にはいろいろ呼び方があります。
有名なところで曼珠沙華、中国では相愛花、ギリシャ語ではリコリスというようです。
毒があるのにどうにかして食用にしたことから、まんじゅう沙華。
花と葉が同時に生えないため、互いに思いあっていることから相愛花。
海の女神の名前を頂いてリコリス。

白・黄色・赤はどれも好きな花ですが、彼岸花はやはり赤が好きです。
黒彼岸花と呼ばれるものもあるそうで、血の様に赤い花だと聞きます。素敵。
| 話 −花−* | 11:51 | comments(0) | - |
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